本日は、シェンゲン協定国のご説明です。
「なんとなく聞いた事はあるけど、ルールが良く分からない」や「入国に影響されるのかが分からない」「ビザに影響されるのかが分からない」等のお声が多いです。シェンゲンと別で、EU加盟国もあり、混乱する理由の一つかな…と思います。
今回のブログは長くなりますが、ご説明の順序が非常に難しいです
そのため、公式サイトの順序、内容に合わせて書いています。
シェンゲンとは?
雑学ですが、「シェンゲン」という名前は、フランス、ドイツ、ベルギー、ルクセンブルク、オランダが1985年に最初のシェンゲン協定に署名した場所、ルクセンブルク南東部の町に由来しています。
シェンゲン・エリアとは?
公式ページに書かれている事を要約すると、シェンゲンエリアとは、約4億2500万人のヨーロッパ市民と、EUに住んでいる外国人、EUを訪れる観光客、留学生、EUに出張で来る外国人(合法的にEUに滞在される方)がシェンゲン加盟国エリアを自由に移動できることがエリアの事ことです。
シェンゲン協定とは?
全てのEU市民が国境の審査なく、シェンゲン圏内を移動出来るようにする協定です。全てのEU加盟国の市民が、自由に移動ができ、働く事も住むことも認められ、ビザの手続きは一切不要です。
日本のパスポート保持者においては、シェンゲンエリアに一度入国すると、原則として加盟国間の移動は入出国審査なしで移動が出来ます。陸路での移動の場合は、入国・出国審査はない事が多いですが、空路で移動の場合は、空港によっては出入国審査がある場合があります。また、警察がパスポートの確認をする事は認められています。
シェンゲン加盟国一覧
シェンゲン加盟国は全部で29か国!(2024年7月現在)
オーストリア、ブルガリア、ベルギー、チェコ、クロアチア、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス
ヨーロッパの国でシェンゲン協定国に加盟してないのは、アイルランド、イギリス、キプロスです。
日本のパスポートはビザは必要?不要?
短期滞在はビザは不要!
日本のパスポート保持者については、シェンゲン協定国に90日未満の短期滞在の場合は、一切のビザの手続きは不要です。90日ルールは、あらゆる連続した期間、180日の中で90日しか滞在が認められていません。
仮に1月~6月の日付が30日しかなかった場合、
1月~3月にシェンゲン協定国に90日間滞在→4月~6月は滞在不可
1月~2月にシェンゲン協定国に60日間滞在→3月~6月の間に別途30日間のみ滞在可能
お問い合わせ数が多いため、シェンゲン協定国のカウント方法については、個別のご相談は受け付けていません。語学留学、電話相談、サポートのお申込者を対象にご説明しています。
3カ月以上の滞在はビザが必要
シェンゲン協定国に90日以上滞在したい場合は、別途ビザの申請が必要です。ビザの申請は、滞在したい国で申請する必要があり、「シェンゲン協定国ビザ」として長期滞在の申請は原則出来ません。「オランダ」「マルタ」「フィンランド」のように、滞在したい国ごとに申請する必要があります。
2025年開始予定 事前登録システム「ETIAS」
ETIASとは?
ETIAS(エティアス)とは、事前渡航証明の事です。
日本を含む、60以上のビザ免除国の方がヨーロッパ30か国に入国する際にETIASが必要になります。有効期限は最長3年間または、パスポートの有効期限のいずれか早い方です。パスポートを更新した場合、再度ETIASの申請が必要です。
一度申請すれば、有効期限内であれば何度でも利用することが出来ます。ただし、ETIASはビザではないので、労働やボランティア等は認められていません。(通常はあらゆる180日のうち最大90日間)
また、到着時には通常通り入国審査が行われるので、100%入国が出来る保証はありません。事前に入国に必要な書類を用意しましょう。
ETIASが必要な30か国
オーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、リトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス
当店で取り扱いをしている7か国は全てETIASが必要です。
姉妹会社で取り扱いしている、アイルランドとイギリスはETIAS不要です。
申請方法
オンライン申請が可能で、申請手数料は€7です。
2024年7月現在で、申請が開始されていません。また、運用開始前なので、ルールの変更の可能性があります。
まとめ
以上が、シェンゲン協定国とETIASについてです
まだ運用前なので、今後変更になるかもしれないですが、2024年7月現在発表されている情報です。
ETIASが必要な国でも、免除対象者も居るので、事前に公式サイトで確認しましょう。
既に、公式サイトでは、詐欺に騙されないように注意書きもありました。ETIASに登録するのに数万円かかるのは公式ページを見ている限りでは、怪しい話かなと個人的には思いました。
弊社にお申込みされている方には、弊社から別途無料で案内予定ですが、まだ運用前なので現段階でのお問い合わせは受け付けていません。
渡航前オリエンテーション時にETIASの事を聞かれることがありますが、私もまだ全部は分かりません。さらに、このETIASは度重なる延期されいます。2025年に開始されているかもまだ分かりません。
お問い合わせの際に、ETIASが難しいと考える方も居ますが、審査も数分で終わると記載があります。そもそもの目的は、テロや犯罪の防止、大量の難民の流入を防ぐのを目的としています。不法滞在、不法就労等を含む犯罪行為を行っていなければ、入国トラブル、登録トラブルになる事は極めて低いと思います。
以上が、シェンゲン協定国とETIASについてでした★